つれづれ雑ぐさ

新たな時代変化への想いを、自身の実体験とともに日記調に書きなぐったものです

学歴とは何だ? その7  緊急特別版

ある国の超大都市選挙の立候補者の学歴詐称疑惑が話題になっている。確かに、学歴詐称が真実であれば大問題であり、直ちに正さねばならない。しかし、選挙の結果、その疑惑を持たれた候補者が、多くの市民の支持を受け選ばれたとして、致命的な問題があるかどうかである。

これは、今一度、「学歴とは何だ!」という原点に立ち返って考えるべきことである。すなわち、現代の市民は、学歴という(金)看板だけで候補者を選ぶことは少ないのではないか?それよりも、市民のためにどのような仕事をしてくれるのか?期待できるのか?信頼していいのか?等々であろう。

そういう意味で、疑惑を持たれた候補者は、疑惑に根拠がないならば、誠心誠意その疑惑を払う活動をし続けなければならない、それが、いかに本来の選挙活動を妨げることになろうとも。そして、わずかでも疑惑に根拠があり訂正すべき点があるならば、直ちに訂正し公表すべきである。

悪いことは直ちに!良いことは後でも!報告・公表という鉄則は、ビジネスの世界だけでなく、社会活動にもそっくり当てはまる。当該候補者は、少なくとも学歴に関しては市民の信頼を十分得られていないと思われる、したがって、誤りがあればそれを正し、謙虚に詫びなければならない。

このスキャンダルにまみれた学歴詐称疑惑問題を考える意味で、自身の書いた過去のブログ記事「学歴とは何だ?」(拙著:つれづれ雑ぐさ その九 目次テーマ:学びに掲載)を、敢えて、再度そのまま引用して、下記に記載する。

学歴とは何だ?

破竹の勢いでタイトル奪取を続ける藤井聡太四冠だが、興味深いエピソードがある。高校も卒業間近となり、高校でやめるか大学に進学するか?で噂になったことがあるが、結果は、あと一か月を残して高校を中退したのだ。

これは、常識的・凡人親の自身には、正直ちょっと理解しがたいことだった。自分が親なら「将棋を大切にしていることは十分過ぎるくらい分かる、しかし、あと一か月ぐらいだから何とか我慢して、せめて高校ぐらいは卒業して(卒業証書をもらって)おいたらどうか?」とアドバイスしそうである。

さすが、藤井四冠、常人とは考え方がまったく違うなぁと驚きつつ、その考え方の本質を想像してみた。おそらく、彼にとっては、高校生活最後の一か月の過ごし方について、自分の能力をより向上させ成長させるには、どちらの道を選択すべきなのか冷徹に考えた結果なのであろう。

高校卒、大学卒などは、いわゆる学歴と呼ばれる。しかし、この藤井竜王の判断を知ると、学歴とは、「学びの歴史」と捉えた方がいいのではないか?と思えてくる。すなわち、高校生活残り一か月で学べることと、高校を中退してでも学びたかったこと(将棋に勝つための研究?)を比較考量し冷静に判断した結果だと思う。

確かに、学びは学生に限らず、社会人になっても、リタイアしてからでも、期間の長短によらず生涯続くものであり、それが学びの歴史であり、学歴と言って何ら差し支えない。

竜王戦で、勝敗の行方を分析するAI(人工知能)が、藤井の指す一手一手に、「最善手!」診断を連発し続けたと聞く。高校中退も、間違いなく最善手だったのだろう。

追記

記事を書いたとき(2021年11月)は四冠だったが、ご承知の通り、現在は、前人未到の藤井八冠となっている。

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